読み聞かせは本より声 — 子どもは人を先に聞いている
同じおはなしでも、あなたが読むのとスピーカーが流すのとでは効き方が違います。子どもは話の意味を追う前に、声そのものを追っているからです。誰の声か、どう上がり下がりするか、どこで止まるか。その層が働いています。
なぜ子どもは話より先に人を聞くの?
赤ちゃんは、ことばの意味が分かるずっと前から養育者の声を聞き分けます。その後も数年間、その声は「ここは安全だ」という主要な合図であり続けます。安心している子はよく聞きます。
だから、知らない人の完璧な朗読より、知っている人の急ぎ足の読み聞かせのほうがよく届きます。うまい下手ではなく、誰の声かという話です。
特定の人に読んでほしがるのも同じ理由です。読み手を比べているのではなく、すでに関係のある声を求めています。
抑揚は子どもにとって何の役割?
三歳の子に句点や読点は見えません。どこで意味が切れるかを示しているのは、あなたの抑揚だけです。文末で声が下がること、読点の前で少し伸びること。それが手がかりになります。
平坦に読むと、その情報が消えて、子どもは自分で組み立て直さなければなりません。少し大げさに読むというのは、句読点を音で渡しているということです。
登場人物ごとに声を変える必要はありません。文の切れ目をはっきりさせて、終わりで声を落とす。それだけで、多くの大人の読み方より情報量が多くなります。
読んでいる途中で止まると何が起きる?
間は誘いです。半拍だけ長く黙ると、子どもがその隙間を埋めます。指をさす、ことばをまねる、質問する。その番こそ、読み聞かせでいちばんことばが出る部分です。
速く読んで読み切る大人のもとでは、子どもが黙りがちです。言うことがないからではなく、言う場所がないからです。
その本でよく出てくることばの直前で止めて待ってみてください。初日は何も起きなくても、三日目には子どもが言います。
寝る前に慣れた声は何をしている?
寝る前の目的は理解ではなく、下げることです。慣れていて予想できる声が効くのは、新しく処理するものがないからです。
だから毎晩同じ本でよいし、進むにつれて速度を落とすとよく効きます。一ページごとに少しゆっくり、少し小さく。単純ですがかなり効きます。
どうしてもそばにいられない夜は、プロの朗読よりあなたの録音のほうが向いています。子どもが求めているのは知っている声です。
録音や合成音声を使ってもいい?
補いとしては問題ありませんが、置き換えにはなりません。録音は子どもの質問に答えません。そして、その返事のところでことばが育ちます。
効くのは隙間です。出張、夜勤、離れて暮らす親。そうしたときに、知っている声を保てるほうが何もないよりずっとよいです。
合成した声やクローン音声を使うなら、録音だと子どもに伝えてください。子どもはあっさり受け入れますし、あとから自分で気づいて戸惑うこともなくなります。
よくある質問
- 読むのが下手でも大丈夫ですか。
- 大丈夫です。子どもは朗読の巧拙を評価していません。必要なのは、聞き分けられる声と、口をはさめる間です。どちらも下手なままで用意できます。
- オーディオブックでも代わりになりますか。
- おはなしを聞く役には立ちます。代わりにならないのは、やりとりの部分です。オーディオブックは、子どもが質問するために黙ってはくれません。
- 片方の親にしか読んでほしがりません。
- よくあることで、たいていは一時的です。無理に交代させるより、もう一方が別の時間帯に別の種類の本を担当するほうがうまくいきます。
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BabySteps は、お子さんが主人公のおはなしをつくり、あなたが録音した声でそのまま読み上げます。英語のフォニックスや数の学習もできます。
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これは一般的な子育ての情報であり、医学的な助言や発達の診断ではありません。お子さんの発達について心配があるときは、かかりつけの小児科医や専門機関にご相談ください。
